モスバーガー、高級食パンを販売する②

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モスバーガーの高級食パンの工夫

こんにちは。
製造業向けに業務改革支援に取り組みながら、
中小企業診断士として業種を問わず、
事業者様の支援をしています。

荒井竜哉です。

前回に引き続き、
モスバーガーが高級食パンを販売を始めたことについて

ご紹介します。

前回のブログはこちら

前回は商品面と販売面の工夫についてご紹介しました。
今回は生産管理面での工夫を見ていきます。



高級食パンの製造元は・・・

モスバーガーの高級食パン、

1斤600円と高価格ながらも
第2・4金曜日の月2回の予約限定販売で
たまにしか買えない希少性を演出することで
週末のプチ贅沢需要を狙った商品です。

実はこの高級食パン、製造元は山崎製パンです。

よくよく調べてみると、山崎製パンは何年も前から
同じような食パンを発売していました。

画像:山崎製パン

「ゴールドソフト」という商品名で
3斤1620円。

モスバーガーの方は1斤でサイズは異なりますが
1斤あたりにすると同じくらいの価格帯になります。

販売日が第2・4金曜日の月2回で
予約販売の受注生産であることも同じです。

つまりパンそのものは同じか、
製法を少し変えた程度で
小分けしてパッケージを変えただけだと思われます。

違いから見える生産管理面の取り組み

こういったサイズや価格以外の工夫で
目に留まったのが予約(受注)の締め切り日です。

モスバーガーは、
販売日前週の土曜日(6日前)まで。

山崎製パンのオリジナルは、
販売週の月曜日(4日前)まで。

仮にこの2つのパンが同じ、
もしくは少しの差異しかないものであった場合、
山崎製パンの生産現場ではこの2日間の余裕を使って

モスバーガーでの受注量を確認し、
オリジナル商品の生産と合わせて
全体の生産計画を立てているのでしょう。

このとき、オリジナルだけのときよりも生産量が増えるので
作業者の確保や作業のための教育が必要です。

製造ラインも確保しなければいけませんし
材料を変えていれば、
その変更管理や材料の準備も必要です。

パンのサイズが違うことで、追加でカットの工程が必要になったり、
包装の違いに対応する必要もあります。

これらの段取りや追加工程に関する業務を
2日間で調整しているのだと推察されます。

さらに言えば、
山崎製パンはオリジナル商品の配送先だけでなく、
新たにモスバーガーの店舗にも配送する必要があり、

物流の計画・管理も必要になります。

どんな商品にして、どれだけ販売できるか、
商品面や販売面の取り組みだけではなく、
受注情報を集約して速やかに展開できるかどうかなど
生産管理面での取り組みが
両者にとって、事業上のキモになりそうですね。


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執筆者

荒井 竜哉|中小企業診断士
Arai Tatsuya

企業でのIT導入支援、運用支援を通じて、経営/業務課題の解決に取り組む。またコンサルティングファームで公的事業領域での事業計画、マネジメント支援にも従事。
マネジメントとオペレーションの両面から課題を解決することを心がけている。信条は「苦あれば楽あり」。


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