整理して伝える

おはようございます。
企業で新規事業開発を担当しているnob.と申します。

突然ですが、勤務先でこんな宿題をもらいました。
「自職場の現状分析して、起こっている課題を解決してください。」
今回は、この宿題に取り組んだ際の考え方についてお話したいと思います。

考えがまとまらず、困った・・・。

自職場の課題・・・?
皆さんはこんな時、どうやって課題を洗い出しますか?

「うーんと、テレワークばっかりでコミュニケーションが少なくなってきているよな・・・。」
「えーっと、週次MTGで聞く、各PJの進捗が良くない気がするな。皆スケジュール管理が苦手っぽいな」
私はこのような感じに、まずは手当たり次第に「上手くいってなさそうな事」考えていました。

そして、チームに宣言します。
「うちの職場ではコミュニケーションがうまく取れておらず、仕事の進捗に影響を及ぼしています!
 よって、コミュニケーションを促進する仕組みを導入します!」

どうでしょうか。
あなたが上司や経営者から(場合によっては部下から)、このような説明を受けて納得感があるでしょうか。

当然ながら、私のこの宣言を聞いたチームは
「・・・。あ、いや。はぁ、そっすね。まぁ、分かりますけど・・・。」という何とも困った反応でした。
その後私は、すごすごと宿題を持ち帰ることになります。

納得感を持って共有するには?

自分としては、ロジックがそこそこ通っていると思っている事でも、他人が聞くとあまり意味が分からない。
そのような事は度々発生します。
思考の前提条件がズレている・ロジックの途中を省略してしまって飛躍している等、主観的に気が付いていない、質の悪い考察をしてしまうのです。

ではどうすればよいのか?
やはりここは、「フレームワーク」の使いどころではないでしょうか。

どんなフレームワークを使う?

個人的には、「こだわらず、いろいろ試してみる」のが良いと思っています。
外部環境分析にはPEST分析、内部環境分析にはVRIO分析、など王道の使い道はあると思います。
一方で、組織開発の分析をしている際にマーケティングのフレームワークがうまく働くケースなどもあります。

フレームワークを使う事で
・自分の思考が整う
・相手に伝わり易くなる

の2点が達成できればよく、例えるならば、
日本(=分析対象)の事を表現するのは、必ずしも日本語(=フレームワーク)である必要はないと考えています。

マッキンゼーの7S

とか言いつつ、今回は思いっきり組織分析のフレームワークを使いました(笑)
7Sと呼ばれるフレームワークです。

少しこのフレームワークについて紹介すると、
元マッキンゼーのコンサルタントであるトーマス・J・ピーターズとロバート・H・ウォーターマン が、
著書「エクセレント・サーチ」にて、このフレームワークを取り上げました。
組織の変化能力に影響を与える相互に関連する一連の要因をマッピングします。
コチラを参照ください。


各項目について補足します。
Strategy(戦略):
競争優位性・強みの構築と、それらを維持するための組織の計画
Structure(構造):
会社がどのように組織されているか(部門:誰が誰に報告するか・フロー・説明責任など 部門間;部門間の関係など)
System(システム):
スタッフが仕事を成し遂げるために標準的な運用を構成する日常の手順
Shared Value(共通の価値観):
組織内で一般的に受け入れられている基準と規範
Style(スタイル):
リーダーが会社をリードする際のアプローチ方法(トップダウン・ボトムアップ等)。リーダーシップのスタイル。
Stuff(スタッフ):
従業の人数・構成・多様性・一般的な能力。
Skill(スキル):
組織の従業員の実際のスキルと能力。
※mckinsey.com内の動画と
 (https://www.mckinsey.com/business-functions/strategy-and-corporate-finance/our-insights/enduring-ideas-the-7-s-framework#)
 investopedia.com
(https://www.investopedia.com/terms/m/mckinsey-7s-model.asp)
より著者作成

どのように活用するかというと・・・
それぞれのSに整合性があるかどうかを確認していきます。
たとえば、
・Strategyが○○となっているのに、それに整合したSkillの強化を行っていない
・ボトムアップのStyleなのに、報告経路のStructureがない
・Stuffの多様性があるのにShered Valueがない
のように、組織が機能しない原因が見えてきます。

全体戦略と照らしながら、出てきた課題の深刻度を割りふっていくとよいでしょう。
このように整理された中で定めた「解決すべき課題」であれば、組織に対する説明もしやすく、納得感の高いものとなります。


久しぶりにフレームワークについて考えてみましたが、いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介した7Sだけでなく、複数のフレームワークが使いこなせると強みになります。
ぜひ、いろいろ試してみてください。


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nob.|中小企業診断士
大手物流企業勤務。総務・労務・教育・採用の人事関連をひととおり経験。並行して物流企画・オペレーション構築をPJチーム的に担当。直近数年は経営数値管理が生業。2児の母。寝かしつけと共に寝落ちする毎日。AM3時からがハッピーアワー。



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