市場規模を考える

こんにちは。企業に勤めながら新規事業開発&社外起業を目指すNob.と申します。
主に起業や新規事業に関するカテゴリーでブログを書かせて頂いています。

今日は、事業を新たに興す際に、新事業で獲得を目指す市場規模を表す言葉「TAM、SAM、SOM」についてお話したいと思います。

TAM,SAM,SOMとは?

TAM、SAM、SOM、という3段階で市場規模を捉えるこの言葉、聞いたことはありますでしょうか?
新規事業開発や、スタートアップ起業などでは比較的よく使われる考え方となっていて、私自身も実際に事業計画を描く際、入口段階で考える指標となります。

それぞれ下記の意味を持っています。

TAM (Total Addressable Market)
→考えられる全ての顧客を獲得した場合の市場規模

SAM (Serviceable Available Market)
→実際に、商品・サービスを提供可能な全ての顧客を獲得した場合の市場規模

SOM (Serviceable Obtainable Market)
→現実的・短期的に獲得可能な顧客を獲得した場合の市場規模

となります。

なお上記の定義は、指し示す範囲がきっちりと決まっているものではありません。ケースによって解釈が若干異なる場合がありますのでご了承ください。

少しずつ詳しく見ていきます。

まずはTAMから。

TAMは、その商品・サービスに対して需要を見込めるすべての顧客を想定し、そこに対する売上を表現します。
この時、今ある制約条件(地理的な限定とか、リソース的な縛りとか)は一旦考えずに計算します。

何故かというと、これらの制約条件は、確かに今現在は大きな壁になって売上拡大を阻むのですが、実はちょっとした技術の進歩で案外簡単に外れる事も考えるのです。

そして逆に、将来的にその制約条件を克服さえすればいい、そうすれば事業は拡大するというベンチマークにもなります。

つまり、そのビジネスが長期的に持っている最大限のポテンシャルを把握するために算出します。

次に、SAM

こちらはTAMと比較すると、ぐっと現実的な達成に落とし込んだ市場の把握となります。
多くの場合、TOMで想定した顧客の中から、実際にアプローチしていくセグメントまで落とし込んで算出します。

地理的にどこを狙うとか、年収としてはどの位の層を狙うとか、ターゲットを絞ってみた時の市場規模です。

スタンフォード・イノベーションファーム・プログラム(Stanford Innovation Farm Program)のこちらの資料を見ると、「今考えているビジネスモデルが一番効果的に響く市場規模」と表現されています。分かり易い表現かと思います。

つまり、現在考えている「誰に、何を、どのように」提供するかという構想が当てはまるすべての顧客と考えていいと思います。

最後に、SOM。

SAMよりも絞り込んだ、最も現実的な数字です。
私の解釈だと、「きちんと作りこんだ事業計画から算出される売上数値目標」という位置づけです。

具体的にいうと

・顧客セグメントの中でも、より絞り込んだ顧客像(ペルソナ)
・マーケティング戦略
・体制確保状況や自社リソースの計画状況
・競合の状況

などを考慮して、獲得できることをロジカルに裏付けした数値です。
現実的には、短期~中期(5年以内くらいでしょうか)をめどにこの数値を達成する事が目下のミッションとなります。

3つに分けてとらえる意義

ではなぜ、3段階に分けて把握する必要があるのでしょうか?

1つ目には、スタートアップに投資する投資家側(エンジェル投資家や、ベンチャーキャピタル)にとって必要な数字だという事があります。なるべく少ない投資で、将来的に大きなリターンを望んでいる彼ら・彼女らにとって、投資先企業が短期的な目標であるSOMを綿密に捉えているか、実行能力があるかということは大きな判断要素です。

SOMをしっかり成し遂げられる体力のある企業は、SAMへと進んでいける企業です。そこへ時代の流れ・テクノロジーのラッキーパンチがあると、制約条件が不意になくなり、TAMへ上がっていくかもしれません。
そういった、短期的な実現性と中長期的な伸びしろを図る指標としてとても重要です。

これは企業内の新規事業の場合でも大体考え方は同じで、新たな事業に資源を投入するにあたり「発展性が見込め、自社で取り組む意義がある事業かどうか?=TAM」「短期的な計画はどうか?=SOM」「中長期的には何を見込めるか?」を把握するのは有意義です。

2つ目には、(ここはかなりかなり私見が入るのですが)、事業の実行部隊に立った際の目線で考えた意義です。

TAM=「夢の大きさ」と
SOM=「とはいってもここが現実」という自分なりのビジネスに対する思いを整理できる気がします。
そして、中間にあるSAM=「ここくらいまでは行けるかも!」頑張ればきっと行ける!

という自分の力で実現可能っぽい夢を設定する事で、スケールする未来を描けると思っています。


今回の内容は以上になります。

SOMに集中して最高のものを作り上げることは、中小企業の得意とするところだと思います。
ふっと、SAM、TAMについて考えを巡らせてみると、新たな発見があるかもしれません。


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nob.|中小企業診断士
大手物流企業勤務。総務・労務・教育・採用の人事関連をひととおり経験。並行して物流企画・オペレーション構築をPJチーム的に担当。直近数年は経営数値管理が生業。2児の母。寝かしつけと共に寝落ちする毎日。AM3時からがハッピーアワー。




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