顧客の、旅をする

こんにちは。
企業で新規事業開発(社内起業)の担当をしております、nob.と申します。
新規事業開発や起業、といった観点から記事を書かせて頂いております。



前回はビジネスアイデアを可視化するツール「リーンキャンバス」をご紹介させていただきました。
今回は、前回の記事でも軽く触れさせていただいた「カスタマージャーニーマップ」について書いていきたいと思います。

目次

カスタマージャーニーマップを知る

カスタマージャーニーマップとは?

カスタマージャーニー、直訳すると「顧客の旅」ですね。
シンプルに表現すると、製品・サービス(以後「製品」と記載を統一しますね)にまつわる顧客の行動を、時系列で把握していく手法です。
そして、それを一覧の表にまとめたものをカスタマージャーニーマップといいます。 形としては、縦軸に顧客の行動を、横軸に時間の流れ(多くは購買の各段階)をとります。

筆者作成

縦軸に顧客の行動
「どのような具体的行動をとるのか」「製品との接点をどこで持つのか」「顧客の感情はどう推移していったか」
という事を意識しつつマップに落とし込んでいきます。

横軸に時間の流れ
横軸の取り方には、2つのパターンがあると思っています。

1つ目は、顧客が製品を認知~検討~購入~使用したあとまでの行動を追っていくパターン。
上記の図のようなものですね。購入行動の各段階に着目しています。

2つ目は、顧客の日常的な行動を時系列に追っていくパターン。
例えば、「ワーキングマザーの朝の負担を軽減する製品を作りたい」みたいなときに、ペインポイントがどこにあるのかを探るために作成します。
起床→朝食準備→シャワー→お化粧→子供を起こす→朝食(並行して連絡帳記入)→子供の着替え→歯磨き→自分の着替え
のように、時系列でたどっていきます。

使い分けとしては、
1つ目は、ある程度作る製品が既に決まっている場合・もしくは既存製品の機能やプロモーションを改善する場合に使う
2つ目は、製品がまだ完成しておらず、製品を作りこんでいくために顧客課題を広く観察したいとき
に使うといいのかなと感じています。

なぜ作るのか?

なぜカスタマージャーニーマップをつくるのか。
一番の理由は、顧客の体験・経験がどのように流れて行っているのか、行動の因果関係はどうなのかを具体的に把握する必要があるからだと感じています。

顧客がどのようないきさつで製品を買うのか、なぜその製品を欲しいと思うのか。
いわば顧客のペインは一連の行動の中で発生し、その行動は相互に連動しています。
流れの中で把握することって、大事ですよね。行動には因果関係がありますし。

行動の因果関係を把握することで、例えば
プロモーションという領域でいうと、顧客に届きやすい的確なコミュニケーション手段を知ることに繋がります。
製品開発という領域でいうと、顧客個人に寄り添った・顧客のペインを解消する優れた体験を提供する製品をつくることができます。
そのために、顧客行動を連続性を持って把握することは有効です。

カスタマージャーニーマップを作るメリット

〇潜在的なニーズに気づくことができる
 顧客の行動を追っていくことで、顧客すら気づいていないイライラポイントを発見できる場合があります。
 顧客にとっては日常化してしまっているような小さなつまずきに気づくことができます。
 

〇足りない情報が分かる
 具体的にカスタマージャーニーマップを作ろうとすると、どうしても埋められない部分が出てきます。
 さあ!その時は外にでて顧客にインタビューをしましょう。
 行動・時系列というフォーマットに落とすことで、分かってない事に気づけますよ☆

〇仮説があるとインタビューしやすい
 顧客のニーズや行動のインタビューは、良い製品を作る上でとても重要です。
 カスタマージャーニーマップという「仮説」があると、答える側も楽です。
 インタビューをする際
 「あなたの1日の行動を教えてください」と漠然と質問するより、
 「あなたの1日はこのような流れですか?違う点を教えてください」と聞くと、
 答える側はイメージしやすくなると感じます。

ところで・・・

少々脱線になりますが、この「テレキューブ」をご存じでしょうか。
関西だと梅田周辺にのみ設置されているテレワーク用のブースです。

これを見たとき私は、
「どのような顧客が、どんなシーンで使うのか。その人はどのようなペインを解決するんだろう・・・」と
思わずカスタマージャーニーを想像していましました。

なんしかこれ、利用料がまあまあ、高いんですよね。
15分250円。
中に入って、端末準備をして・・・と考えると、実質使用可能時間は10分程度になります。
結構高いですよね。

そんな金額を払って使用する顧客、使用シーン・・・。
・使用しなければならない、緊急性が高い行動をとっている。
・周囲に代替手段がない。
めっちゃ困って、ここに飛び込む姿☆をめちゃ想像しました。
たとえば・・・
営業先・外出先で、どうしてもすきま時間でウェブ会議をしなければいけない・・!
カフェではメールチェック程度ならできるけど、ウェブ会議はさすがにやばい!!
シェアオフィスやコワーキングを利用するのも移動や登録なんてやってられん!!!
そんな緊急性に迫られたシーンが浮かんできました。

ちょっと横道にそれましたけど、
カスタマージャーニーマップ、ご参考いただければと思います。

製品を買ってくれるのは顧客です。
どんなに素晴らしい製品であっても、顧客に買ってもらえなければしょうがないですよね。
顧客をきちんと理解しておくことは、製品が売れて事業が成功するための礎!という視点を生かしたツール、ご活用ください☆


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