ストーリーを語るように。

こんにちは。
企業で新規事業開発を担当しつつ起業をめざす診断士、nob.と申します。
本日もよろしくお願い致します。

さて本日は、「ピッチ」についてのお話しようと思います。
前回のやまてつさんの記事にも登場していましたね!)
仕事上ピッチを聞く機会が多くなってきた事、私自身がピッチを行う側にも立っている事から、
得た情報や感じたことをシェアさせて頂きたいと思います。

ピッチ?

「ピッチ」。
皆さん馴染みのある言葉だったでしょうか?
起業家やIT関連の方にとっては普通に使われている言葉だったようですが、私は現在の新規事業チームに入るまでは聞いたことがない単語でした。
(PHSの略語として使っていたのは何年前の事か・・・)

簡単にいうと
「プレゼンテーションを短く、分かり易くしたもの」です。
シーンとしては、
・投資家等へ資金調達のお願いをするとき
・新しい商品・事業などを世の中にアピールするとき
等に主に使われています。(最近はその用途以外でも使われていますが、今回は上記の前提でお話しますね)

念のため、weblioさんで用語解説を見てみましょう。
以下の説明となっています。

ピッチという語は、ビジネスの場においては短い時間・簡潔な言葉で相手に提案を伝えることを指す。
もともとアメリカのシリコンバレーにおいて、主に起業を目指す若者たちの投資家に対する短時間のプレゼンテーションがピッチと呼ばれており、
それが徐々に日本でもマスコミ・広告・IT業界などで使われるようになった。

ここに私の解釈を追加すると、
投資家を含む、初見の方に新しいビジネスアイデアを説明する必要があるため、
・ストーリー仕立てになっている。
・情報量を絞り込んで、簡潔にまとめてある。
・長くても7分程度の説明で終わる。
といった「誰にでも分かり易い事」に重きを置いている点が特徴かと思います。

ピッチの構成要素

ピッチの構成要素は、大まかに決まっています。
「ピッチデック(デッキ)」と言われる、ピッチの構成要素を予めセットしてあるツールが、ウェブ上で多数発見できるほどです。
それぞれ微妙に違いがあるのですが、大筋では同じです。

その中でもよくある組み合わせと私が思っているのが、以下の流れです。

①顧客の課題
②課題の解決策
③解決策の優位性
④市場規模
⑤ビジネスモデル
⑥トラクション(どのように成長していくか)
⑦チーム、なぜ自分たちがこの事業をするのか

私見も交えながらですが、簡単に説明すると
①顧客課題
誰の、どんな課題に着目しているかを説明します。
着目している「課題」が本当に存在していて、その課題感に事業者自身が共感できているか?が
上手く表現されるとピッチ全体の説得力が増します。

②課題の解決策
設定した課題に対してどのような解決をしようとしているのかを説明します。
商品・サービスの内容になります。

③解決策の優位性
②で説明した商品・サービスがどのような点で優れているか。どの点がユニークで、なぜベストな方法なのかを説明します。
自社の強みとの相性や、競合とのポジショニングなどが表現されるかと思います。

④市場規模
目指す市場がどのような大きさなのかを見せ、将来性を説得します。

⑤ビジネスモデル
どのような登場人物(顧客・自社・発注先等の他社など)がおり、
・誰がどのような役割を担うのか
・誰からどの様に金銭が支払われるのか
を説明します。

⑥トラクション
今までの実績および、今後の成長戦略や脅威への対応を説明します。

⑦チーム
チームメンバーの専門性やバックグラウンドを説明し、事業を成功に導く能力がある事を印象づけます。

これって・・・

以上、ざっと内容を見て・・・如何でしょうか?
実はこれ、比較的なじみの深い「SWOT分析」と結構似ていませんか?
※(S: Strength 強み W: Weakness 弱み O: Opportunity 機会 T: Threat 脅威)

私は、
「つまりはピッチって、SWOT分析をストーリー仕立てにして伝わりやすくしてるだけなのでは?」と思ってます。

上記の①~⑦をそれぞれSWOTに当てはめると、

「こんな人がこんなことで困っているんですよねー(O)」
「だから、○○○○というサービスをすることにしたんです。」
「だって、うちってこんな強みがあるし(S)、競合の動きってこうじゃないですか(T)。だからうちが勝てるんですよねー。」
「市場もいい感じに膨らんでるし、需要あるし(O)」
「内部・外部のリソースを上手く組み合わせて仕組みも作れますし(S・W)」
「メンバーもスキルフルなんです(S)」
「だから成長できるんです!」

結局、ビジネスで考慮するべき要素は変わらないって事なのではないでしょうか。
すっと入ってくる順番で語られると理解しやすい。
誰にでも理解しやすいよう、要素のストーリー化を重視した形がピッチであると。そう感じています。

作った後は・・・

ピッチの良いところは「いろんな人に理解してもらえる」ところです。
たくさんの人にアイデアを聞いてもらい、フィードバックを貰う事が出来ます。
1人で考えたビジネス案はまだまだ一人の頭の中のものです。
どんどんアイデアを説明して、フィードバックを受けることで他人の頭を借りる事ができます。
たくさんピッチして、たくさんの人の頭を使わせてもらいながら笑 事業案を発展させていきましょう!
(私も頑張ります・・・)



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nob.|中小企業診断士
大手物流企業勤務。総務・労務・教育・採用の人事関連をひととおり経験。並行して物流企画・オペレーション構築をPJチーム的に担当。直近数年は経営数値管理が生業。2児の母。寝かしつけと共に寝落ちする毎日。AM3時からがハッピーアワー。



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