歩いて東京に行きます。

コロナウイルス感染拡大前に始めた旅があります。東京・八王子と大阪・箕面を結ぶ全長1700kmの東海自然歩道を歩いて踏覇するという旅で、自然歩道を歩いて東京を目指すということに壮大なロマンを感じ、5年前に箕面の地を出発しました。近年はコロナウイルスの影響で中断を余儀なくされていましたが、そろそろ再開しようかと思っています。

同じようにコロナが落ち着いてきたことで東京まで出張する友人がチラホラ出てきました。もちろん彼らが歩いて東京まで行くということはありませんが。おそらく彼らは新幹線に乗って東京にまでいくのでしょう。
歩いて東京に行く
新幹線で東京に行く
この2文、同じような文章であってもその意味は全く異なっています。

・新幹線で東京に行く
これは冒頭で話した、東京出張に行く友人の話ですが、彼らは新幹線で東京に行ったからと言って目的が達成されるわけではありません。東京で重要な会議に出たり、客先で商談するなどの目的があるから東京に行くのです。そしてその目的の手段として東京に行くのです。東京に行く手段として新幹線でと言っていますが、飛行機でも代替可能なことは明らかです。さらに言えば、目的が達成されるのであれば東京にいかずとも、ZOOMでのオンラインによる代替も可能ですよね。
東京に行くための手段が新幹線であり、東京に行くこと自体が会議や商談に出席するため(目的を達成するため)の手段となっていることがわかります。

・歩いて東京に行く
対してこちらはどうでしょうか。東京~大阪を結ぶ自然歩道の踏覇にロマンを感じて出発したはずなのに、新幹線で東京に向かってもその目的は達成されません。このケースでは歩いて東京に行くこと自体が目的となっていることがわかります。

要件定義やコンサルティングの現場で、この手段と目的の違いをつかむことはとても重要と感じています。
顧客が何かに対して問題意識を感じたとき、この問題を解決する策(手段)を思いつき、その手段がさも目的であったかののように我々伝えられるケースが非常に多いからです。手段を絞る、これは我々にとっては制約でしかありません。ITの現場ではこうした制約が開発工数や運用コストに影響を与えるケースが多々あります。

ITシステムの導入の相談を受けることがありますが、そんなときはそもそもそれが本当に必要なのか、そのシステムで何が解決できるのか、そんなところから話をするようにしています。


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執筆者

山本 篤司|中小企業診断士
Yamamoto Atsushi

要件定義からテストまで、全行程をこなすIT系エンジニア。お客様からは、問題意識の高い技術者と評価を得ている。


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