プロモーションから見る 「鬼滅の刃」
こんにちは。
製造業向けに業務改革支援に取り組む一方で
中小企業診断士として事業者のご支援をしています。
荒井竜哉です。
話題の「鬼滅の刃」。
興行収入が「千と千尋の神隠し」を超え
史上最高額になりました。
みなさまはご覧になったでしょうか。
私はTVアニメしか知らないので、
レンタルが開始されたら観ようと思っています。
コミックも手に取る機会がなく、
せっかくならまっさらな状態で映画に臨みたいのですが、
観る前に不意にネタバレされないかが少し心配です。
今日はこの話題の「鬼滅の刃」から
プロモーションの手法を確認してみたいと思います。
プロモーション1:多方面から仕掛け、話題を呼ぶ
「鬼滅の刃」の興行収入は 今も記録を更新し、
1/18時点で361億円!
これまで1位だった「千と千尋の神隠し」の
316億円を大きく上回っています。
この記録には、「鬼滅の刃」のコンテンツとしての評価や
映画の完成度も当然影響しますが、
プロモーションが大きく貢献していると見ています。
まずは最終巻発売日の11/4。
ニュースでも大きく取り上げられましたが
最終巻発売の広告で新聞がジャックされました。
全国紙5紙それぞれに3キャラクター+作者メッセージで
1紙4面。
合計20面。
仮に1面の広告単価を平均2,000万円とすると
4億円!かかっていることになります。
この前日の夕刊でも全面広告を出していましたので
もっと膨らんでいる可能性もあります。
大きな話題になったことで注目を集め、
コミック最終巻は初週売上が285.5万部。
週間売上歴代1位となりました。
さらに翌12/7週の売上トップ10はすべて鬼滅の刃。
トップ28位内に23巻全巻がランクインしています。
週間 コミックランキング(2020年12月07日~2020年12月13日)
映画を、映画のプロモーションではなく、
コミックから盛り上げました。
それだけでなく、過去のアニメ作品も活用しています。
- NETFLIX
- Amazonプライム
- hulu
- dTV
主要な動画サービスで以前放送されたアニメが配信され
“鬼滅初心者”をうまく引き込んでいます。
コミックやアニメなど多方面から一気にプロモーションを仕掛け
映画の来場者に結びつけました。
プロモーション2:定期的に接触する
もう一つ効果的なプロモーションがありました。
それが、定期的に顧客が映画館に足を運ぶために
4回に渡って展開した来場者特典です。
イラストカードやブックレットなどのノベルティを
2週間ごとに来場者限定で配布していました。
この2週間というタイミングは、適当に設定したものではなく、
落ち込みを減らすのに効果的なタイミングを
過去の来場データなどを活用して設定していると思われます。
来場者数が落ち込むタイミング(オレンジ線の下降時)に盛り返し、
興行収入を維持していることが
その推移とノベルティの配布状況からもわかります。
マスコミを巻き込んだ大掛かりなプロモーションや
来場者特典を変えて呼び込むことは
それこそ社会現象になるほどの話題性がないと難しいですが、
定期的に顧客と接触する機会を設ける
こういった視点での取り組みは
企業規模に関わらず実践が可能です。
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執筆者
荒井 竜哉|中小企業診断士
Arai Tatsuya
企業でのIT導入支援、運用支援を通じて、経営/業務課題の解決に取り組む。またコンサルティングファームで公的事業領域での事業計画、マネジメント支援にも従事。
マネジメントとオペレーションの両面から課題を解決することを心がけている。信条は「苦あれば楽あり」。
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