表現力を磨け!

電機業界で働いている、よっしです。少し遅くなりましたが、皆様、新年あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。

さて、皆さんは、年末年始をどうお過ごしでしたでしょうか。

私は実家のある長野には帰らず、年始の家族との新年会もZOOM経由で実施しました。リアルで家族に会えないのは残念ですが、兄弟や両親の様子を確かめる、という目的にフォーカスすれば気軽でいいのかもしれないと思いました。

しかし、ネットを経由したコミュニケーションは伝えられるものが視覚と聴覚に限られ、全身を使ったノンバーバルのコミュニケーションも難しいなど、リアルのそれとは少し異なります。親しい間柄なら気遣いは不要かと思いますが、やはり画面越しではいろいろと伝わらないことも多いことと思います。ということで、本日は表現力をテーマにお話しさせて頂きます。一口に表現といっても色々ありますが、今回お伝えしたいテーマは”文章表現力”です。文章にまとめて表現することはすべての基本だ、と考えているからです。

今回の内容については、苦手意識がある方はもちろん、得意な方でもちょっとした復習だと考えて頂き、ご笑読いただければと思います。

目次

文章表現力

文章表現力と聞いて、得意!と感じる方や、文章を書くなんて嫌だ、苦手だ、という方まで、様々な方がおられることと思います。しかし、そもそも文章表現とは何でしょうか。

私は、2017年に追手門学院大学の泊教授(元新聞記者)による市民講座を受講しました。その講義では、「書くこと」についてを次のように定義されていました。

“文章力は単に言葉を巧みに操る力ではありません「自分の考えを組み立てる力」「読み手のことを理解する力、想像力」「的確な言語用言力」からなる総合力です。人間として様々な可能性を広げてくれる、基礎的、総合的な能力です。”

つまり、書く能力を指すのではなく、自分の考えを表現し、相手の立場に立って考え、的確な言葉で伝える能力ということになります。

我々、中小企業診断士は、資格試験において、1次試験で幅広い分野の広く浅い知識を問われ、2次試験ではその知識をどう日本語に落として論述するかという、知識×表現力を問われてきました。特に2次試験は、問われている分野についての知識を持っていて、書かれている事象について正しく理解できていても、書き方や文章構成ひとつで合否が分かれてしまう厳しいものです。従って、一般に中小企業診断士は文章表現に長けた方が多いと思います。

しかし、こうした関門を突破してきた中小企業診断士であっても、必ずしも完璧な文章を書けるわけではなく、表現力をあげるための訓練が必要です。では、どうやったら表現力を上げることができるのでしょうか。私は、以下の3つが必要だと考えています。

①内省

②本からの学び

③外部からの刺激

内省とは、自分に向き合うことです。自分の書いた文章をできる限り客観視し、ターゲットとしている相手にとってわかりやすい文章になっているか、よく自分自身と対話することが大切です。

本からの学びとは、表現力の幅広さに直結します。様々な本に触れ、常識の幅が広くなればおのずと表現領域も広がり、より素晴らしい表現を書くことができます。

加えて、外部からの刺激を受けるとより効果的です。例えば、自分の書いた文章を誰かに読んでもらい、フィードバックを得ることで自分の文章の欠点や伝わりにくい表現を理解することも大切です他人は自分の書いた文章に思入れはありませんので、容赦なくあなたの文章を批評してくれます。

また、学びの場を求めることも大切です。私も、学びを求めて社外の市民講座を受講しましたが、こうした外部からの刺激に触れることで表現力を多少なりとも高めることができたと考えています。

 

学びの機会を探してみよう

 外部の刺激といわれても、お金も時間もないなぁと思われる方も多いかと思います。そんな多数派の一人だった私は、自治体の市民講座に目を向けました。

私が住んでいる大阪府茨木市では、様々な市民講座が開講されています。皆さんがお住いの自治体にもきっと様々な市民講座が開講されていることと思います。市民講座は有料のものから無料のものまで様々ですが、有料のものであっても、発生費用は実費相当と良心的な価格設定のものが多いです。私の妻も、昨年から働き出しましたが、専業主婦だった時には生け花教室や料理教室、英語教室などに通っていました。専門性を持つ市民の方から学ぶことで、趣味の幅を広げ、人生に彩を添えてくれるそんな市民講座も多いのではないでしょうか。

私は、中小企業診断士を取得する前年の2017年に追手門学院大学の泊教授による、「社会人として身に着けたいスキル~表現力を磨いてみよう」という市民講座を受講しました。全3回と、短期間の講義でしたが、普段学ぶ機会が少ない表現力を学ぶ貴重な機会となりました。

泊教授はもともと読売新聞の記者で、経済部長や編集委員などを歴任されてこられた方です。私が講座を受けた際には、喜怒哀楽をあまり表に出さない、冷静なスタイルの方だという印象を受けました。泊教授は元読売新聞の記者という肩書の文章作成のプロ。ここでの学びが中小企業診断士合格の基礎となったといっても過言ではないでしょう。

 講座のなかでは、新聞記者時代の研修の話や、新聞各社のポリシーなど、様々な裏話を聞くことができました。中でも印象的だったことは、最初の研修では手書きで書かせるということです。今は文章を簡単に消したり構成を変えることができます。しかし、こういうことをするということは、書きだす前の構成が甘いということなんです。そうならないよう、手書きで文章を書けるように研修するようです。

僕にはまねできるものではないのですが、少しでも近づけていきたいと思います。

文章を形作る7つの力

私が受講した講座のなかでは、文章を形成する力として下記の7つの力をあげられていました。 

①テーマを見つける             = 着想力

②テーマにかかわる様々な事象に連想を広げる = 連想力、情報収集力

③書くべきことを峻別する          = 判断力

④書くべきことを組み立てる         = 構築力

⑤自分独自の考えを加える          = 独創性、独自性

⑥読み手の立場、心情、知識レベルを理解する = 人間理解力、想像力

⑦読み手に伝わる完結・明瞭な言葉で表現する = 言語表現力

こうしてみると、文章を表現する力とは、すべての人間力の基礎の力となっていることがわかります。
文章を書くのは苦手でも、人間力が高いと感じる方も多いと思いですが、表現力の高い方の方がより望ましいのは明らかです。

こうした表現力、もちろん一朝一夕で高まるものではありませんが、ちょっとした工夫で改善するものもあります。こうしたテクニックをいくつか紹介いたします。


①主語と述語の関係性

社内などで文章を読んでいて、よく目にするのが主語と述語の対応関係が取れていない文章です。
これは日本語の特性にもよると思います。日本語には主語を明確に書かずとも成立する文章が多いからです。

例えば、”ペンを持っている”という表現を英語にすると、”I have a pen.”ですよね。
この場合、日本語には”I”に当たる言葉がなくとも日本語として成立します。むしろ”私は”などの表現を入れる方が冗長になってしまいます。
このぐらいシンプルな文章なら何の問題もないのですが、文章が長くなると、こんな文章になってしまうことがあります。

「映画によって、ときには考えさせられ、ときには新しいことを教えてくれた」

この文章、何か変だとおもいません?何が変なんでしょう。

そう、主語が途中で変わってしまっているんです。

前半の「ときには考えさせられ」の主語は省略された”私”です。
しかし、後半の「新しいことを教えてくれた」の主語は”映画”となってしまいます。
これでは何を伝えたいのか、よくわかりません。


こうした際に、講座の中ではこのように直したらいいと教えていただきました。

「映画によってときには考えさせられ、ときには新しいことを学ぶことができた

こうすれば、一貫して主語が”私”になります。これであればわかりやすいですよね。

個人的には、文章が長くなってしまったと思った際には、頭の中で主語を補って反芻し、主語と述語の関係性に違和感がないかを確認するようにしています
皆さんも、主語と述語の関係がおかしくならないように、自分なりのチェックルールを作って確認してみてください



②因果関係


長い文章になると、因果関係がわかりにくい、もしくは取れなくなることが発生します。
これも主語を省略する文化が原因なのかもしれません。

以下の文章を見てみてください。


「私の目が悪くなったのは、父が大好きなテレビゲームのやりすぎが原因だ」

この文章もちょっと変じゃないでしょうか。
この文章の趣旨を最もシンプルに示すと、”私の目が悪くなった⇒テレビゲームのやりすぎ”となります。

しかし、文章の中に主語に連なる”が”が3つもあることから、後ろから読んだらこういう因果関係にも読めてしまいます。

”父が大好きなテレビゲームのやりすぎ⇒私の目が悪くなった”

これでは、「なんで父がテレビゲームをしていたら私の目が悪くなるの?」と疑問を持たれかねません。
皆様の周りにも、このように読みにくく、伝わりにくい文章を書いてしまっている方もおられるかもしれません。
こうした際に、講座の中ではこのように直したらいいと教えていただきました。

「私の目が悪くなったのはテレビゲームをやりすぎたからだ。もともと父がテレビゲームが大好きだった。
 それに影響されたのだ。

こう書けば誤解はなくなります。

この文章を見て、今度は文章を短く刻みすぎでは?、と思われる方もおられるかもしれません。
しかし、文章のプロである泊教授は、文章を短く切る勇気を持て!」と仰っておられました。皆さんも安心して文章を短くしてみてください。

まとめとご案内

いかがでしたでしょうか。泊教授から教えて頂いたテクニックはまだまだたくさんあります。機会があればご紹介させて頂きますので、文章について考えて頂く機会となれば幸いです。

SANの理念である、世の中をパッと明るくするには、パッと明るくするための言葉が必要です。
我々も世の中を明るくするためにも言葉の力や表現力を磨いていきたいと考えています。

最後にご案内をさせて頂きます。今回のブログで紹介させて頂いた、泊教授の次の講座が2月5日(金)の19時から開講されます。テーマは、「社会人として身に着けたいスキル~情報を読み解き、生かす力を磨こう~」です。

あわせて読みたい

本講座の予約は1月8日に受け付け開始となっています。
19時開始と仕事帰りでもよることができる日程ですし、託児付きでお子様連れでも安心です。
茨木市近郊にお住まい・お勤めの方は、受講を検討されてはいかがでしょうか。



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執筆者

五味 義也|中小企業診断士・MBA
Gomi Yoshiya

大手電機メーカーにて、経理業務を軸に海外の経理システム構築プロジェクトなどに従事。取材の学校7期生として、取材4件・執筆記事6件などに携わる。家族構成は妻と子供2人。家庭と仕事の両立に四苦八苦している。


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