みなさん、こんにちは。電機メーカーで総務的な仕事をしています、よっしといいます。中小企業診断士でMBAホルダーという肩書です。以前、取材の匠シリーズでは、安倍首相の演説でも語られた、ダイバーシティ先進企業である株式会社竹延の竹延幸雄様の取材について書かせて頂きました。今回は、キャリアに迷い、中小企業診断士を志す人が一度は考えるだろう、MBAと中小診断士はどう違うのか?というテーマで企業内診断士の目線から書かせて頂きます。
何が違うの?中小企業診断士とMBA
1.中小企業診断士とは
まず、中小企業診断士とは何でしょうか。
wikipediaにはこのように書いてあります。
中小企業診断士(ちゅうしょうきぎょうしんだんし)とは、中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則(平成12年通商産業省令第192号)に基づき登録された者を指す。この省令の根拠となる中小企業支援法(昭和38年法律第147号)では「中小企業の経営診断の業務に従事する者」とされる。 英名はRegistered Management Consultantである。
wikipediaより引用
・・・難しい表現で頭に入らない方も多数おられると思いますが、ある友人は「町の企業のお医者さん」と表現していました。言い得て妙な表現ですね。
(1)中小企業診断士になるためには?
では、「町の企業のお医者さん」になるためには、どうしたらいいのでしょうか。
言葉にすれば簡単ですが、出願して、一次試験7科目、2次試験4科目、3次試験(面接)の3段階の試験をクリアすることができれば、中小企業診断士になることができます。
試験代はすべての試験合わせて4万円弱です。合格率は4~5%程度ですが、独学で合格することができれば、テキスト代を含めても10万円未満で取得することができます。
一方で予備校に通うとなると2-30万円ほどかかると思います。
また、一次試験に通りさえすれば、養成課程を経て中小企業診断士になるという道があります。養成課程には様々な学校があり、中にはMBAも一緒に取得することができるところもあります。養成課程の費用はおよそ200-300万円程度ではないかと思います。
(2)中小企業診断士は何をしてる?
では、中小企業診断士は何をしているのでしょうか。
国家資格である中小企業診断士には、独占業務がありません。そのため、働き方は人それぞれとなります。また、企業に所属した中小企業診断士である、いわゆる企業内診断士が過半数を占めています(中小企業基盤整備機構調査)。
私も多数派に当たり、今までに取材・執筆・補助金の申請のお手伝い・受験生支援・セミナーなどをしてきました。
一方、プロのコンサルタントとして働かれている方々はどのようにされているのでしょうか。私が以前取材をさせて頂いたプロのコンサルタントの方は、公的機関経由で仕事を受注し、民間の支援をされているようです。これはまさに町の企業のお医者さんの仕事ですね。またよくお世話になっている先輩はセミナー講師を生業とされています。
様々な働き方がありますね。
(3)中小企業診断士の学び方
では、その働き方や仕事をどうやって学ぶのでしょうか。
人それぞれにはなりますが、例えば、各都道府県にある、中小企業診断士協会に所属することで、中小企業診断士の動き方を学ぶ機会が得られます。私自身は、大阪府の協会に所属しており、大阪府の中小企業診断士協会の研究会にいくつか所属することで、彼らの動き方を少しずつ覚えています。
つまり、取得する過程ではなく、取得後に動き方を学ぶ方が多いことから、中小企業診断士の取得はゴールではなくスタートであるといえます。また、中小企業診断士業界の方とはいろいろな場で一緒に活動したりしますので、仕事上の縁が継続的に続いていきます。
2.MBAとは
ではMBAとは何でしょうか。
同じくwikipediaをみると、このように書いてあります。
「経営学修士(けいえいがくしゅうし、Master of Business Administration、MBA)は、経営学を修めたものに対して授与されることのある学位である。英米圏においては実務経験(AMBAは3年と規定)を有する社会人を対象としたマネジメントプログラムを提供するビジネススクール(経営大学院)、日本においては大学院(修士課程または専門職学位課程)が、これを授与する。」
wikipediaより引用
つまり、MBAとは修士課程の修了者を意味します。
(1)MBAの内外比較
①海外のMBA
MBAはもともと海外から生まれているものですので、一般に、MBAとは海外の大学のイメージがあるかもしれません。
例えば楽天の三木谷さんは日本興業銀行から社費留学でハーバード大学に留学し、MBAを取得しています。こうしたトップの大学でMBAを取得された方々は素晴らしいキャリアを送っている方が多いと思います。
しかし、滞在費や授業料を含めて、数千万円以上のお金がかかることから、社費留学などでない限り難しいのではないかと思います。
②日本のMBA
一方、日本のMBAプログラムという選択肢もあります。社会人の学び直しの場として、素晴らしい講師から学びをする場となっています。受講生も素晴らしいキャリアを持った方が多数おられ、学び合いをする場となります。
私は、神戸大学の社会人向けMBAプログラムに働きながら自費で通いましたが、学費は1年半で入学金合わせて100万円程度(入学金26万円、授業料が26万円/半期程度)でした。一方、現在 日本で 最も知名度のあるMBAプログラムである、グロービスでは300万円程度といわれています。
いずれにせよ、海外のMBAに比べたら必要とされる金額は大幅に少なくて済みます。その代わり、国際的な人脈を得る機会は限られますので、どの大学を選ぶか、よくよく考えたほうがいいと思います。
(2)MBAを取得したら
MBAは取得することがゴールですので、取得したあとはメンバーがそれぞれ自分の道に進んでいく形になります。
実際、私の同期も転職した人、学者の道に進んだ人、元の企業に残った人など、様々な人がいました。
中小企業診断士と違って、MBAで知り合った方と一緒にビジネスで活躍するといったことはほとんどないのではないかと思います。
しかし、同期の結束は固く、交流は終了から10年以上たっても続いており、その中の一人とは中小企業診断士の同期として一緒に活動しています。
3.まとめ
中小企業診断士とMBAの比較について、説明してきました。
私見としては、中小企業診断士もMBAもどちらもキャリアアップを狙う上で必須のものではありません。しかし、社外の人と接点を持つことで、社外の人と利害関係なく対等の立場で話し合うことができる場は貴重です。
もし、あなたがキャリアに迷ったときには、MBA・中小企業診断士など、社外の人の声を同じ目線で聴くことができる場に一度接してみることをお勧めします。
利害関係なく、虚心で向き合える仲間の重要性にきっと気づくことと思います。
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執筆者
五味 義也|中小企業診断士・MBA
Gomi Yoshiya
大手電機メーカーにて、経理業務を軸に海外の経理システム構築プロジェクトなどに従事。取材の学校7期生として、取材4件・執筆記事6件などに携わる。家族構成は妻と子供2人。家庭と仕事の両立に四苦八苦している。
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