電機業界で働いているよっしです。
前回は表現力を磨けをテーマに執筆させて頂きました。今回は、その続きを…と思ったのですが、せっかくですので最近(というか、実質二日前から?)始めたClubhouseについてお話しさせて頂きます。
Clubhouseとは?
Clubhouseとは、一言で言えばSNSです。しかし、従来のSNSとは少し違うところがあります。
音声のみを共有するSNS
SNSの特徴は、Webを媒体とした他者との情報共有です。それぞれのSNSは共有するものを変えることで、異なるポジションを取っています。例えば、instagramでは写真、LINEではスタンプ、などそれぞれ特徴があります。
既存のSNSとことなり、Clubhouseが共有するのは音声のみです。そのため、情報がその場限りとなり、その場にいた方にのみ共有される形となります。個人が気軽に作ることができるラジオのようなものをイメージして頂ければと思います。そのため、他のSNSのようにストック情報として残るものはありません。
この点がもしかしたらメリットなのかもしれません。下手に情報を残すことなく、情報を発信することができるのです。2/13時点は、著名人(例えば小室哲哉さんや津田大輔さん、見城徹さん、市川海老蔵さんなどのルームを拝見しました)の話を無料で聞くことができました。
また、ラジオのようなものと書きましたが、実はラジオと異なり、双方向性という属性があります。モデレータ(主催者)が許可すればモデレータに質問するなど、会話をすることも可能です。そのため、可能性だけで言えばアイドルと直接会話することすら可能な仕組みとなっています。但し、この許可権限を持つのはモデレータであり、許可がなければオーディエンスに会話をする権限は付与されません。このことが著名人(運営側)の敷居を下げているのではないかと思います。
招待制SNS
また、Clubhouseは、今日、なかなかお目にかかれなくなってきた、招待制のSNSという特徴があります。誰かの招待を受けないといけないというハードルがあります。1人当たりの招待枠は当初2枠であることから、招待を受けた人にとって、かなり親しい間柄である必要があるということになります。
もっとも、2枠の招待枠を使い切ると、5枠が追加されるなど、この招待枠のハードルは意外と低いものです。実は私も2枠を使い切った後、5枠が追加され、持て余しているのが実情です(笑)
また、メルカリなどでこの招待権限が売買されているようですが、詐欺が多い上に、招待する側に電話番号を取られてしまいます。そのため、私は親しい友人など、少なくとも相手との関係性が成立している人からの招待を受けることをお勧めします。
利用可能なOS
招待制であること以外にもう一つのハードルがあります。21年2月13日時点ではAndroidのアプリが存在しないため、利用できるのはiOSに限られるのです。従って、iOSの電話帳を持つ人だけが招待される権利を持つことになります。
日本ではiPhoneの所有者は2人に1人です。つまり、2人に1人は利用できないということになります。
図表:2019年9月のスマートフォンのシェア
従って、現在はアーリーアダプターを中心とした人たちに利用されているといえます。
※実は裏技あり
実はandroidスマートフォン利用者であっても利用できる可能性があります。iOSのアプリであることから、携帯電話がandroidであった場合でも、iPadなどのMacの端末を持っていれば、アプリストアからダウンロードでき、iPadに電話帳を移すことで参加できるのです。実際、SANのメンバーにもandroidスマートフォンを使っているけれども、iPadからClubhouseを始めた方がいます。
Clubhouseの使い方
では、このSNS、どのように利用していけばいいのでしょうか?
まず、Clubhouseの利用者は、いわゆるラジオ番組のようなものを主催するモデレータと、そのラジオのようなものを聴くだけのオーディエンスに分かれます。モデレータとオーディエンスには下記に示すような違いがあります。
さらにモデレータはオーディエンスをスピーカーに引き上げる権限を持ちます。スピーカーになればモデレータと直接会話することができます。
オーディエンスになる
オーディエンスになる方法は簡単です。興味のあるルームをクリックすることでルームに入ることができます。ルームのなかでは、基本的に聞くことがメインですが、モデレータに手をあげる(右下アイコンをクリックする)ことでアピールし、スピーカー(上側の階層)に引き上げてもらえる可能性があります。
スピーカーになることができれば、有名人と直接お話しできる機会になります。また、退出したければ、左下の”Leave quietly“のアイコンをクリックすることで退出し、ラジオをザッピングする感覚で別のルームに移ることができます。
モデレータになる
ルームの開設
ルームはモデレータ(主催者)が開催することで開かれます。ルームの開設方法は簡単です。“Start a room” ボタンをクリックすることで、Open/ Social/Closedの3種類からルームの種類を選ぶことができます。
では、3つのルームはどう違うのでしょうか。
・Open 全世界に自分のルームを公開する形になります。誰もが参加できます。
・Social モデレータのフォロワーまでの方だけが参加できる形となります。知り合いだけに共有したいときに利用します。
・Closed 自分の電話帳に紐づく人のみ招待できる形となります。関係者内でのみ共有したいときに利用します。
目的に合わせてルームを開設していってください。
なお、カレンダーのアイコンをクリックすることで、ルームを予約することもできます。
ルームの運営
では、開設したルームをどうやって使っていけばいいのでしょうか。
私の経験上、モデレータ同士がセッションをしていく形が一般的です。そこに必要に応じてオーディエンスをスピーカーにする形で話を広げていく例が多い感覚です(質問を受け付ける際など)。つまり、モデレータは話をつなぎ、広げ、質問に答える形でルームを運営します。
利用上の注意点
では、ClubhouseというSNSを利用する上で、どういったことに気を付けたらいいのでしょうか。オーディエンスとモデレータに分けて説明します。
オーディエンス
オーディエンスとして参加する上では、ラジオを聴く感覚で参加することができます。オーディエンスはしゃべることができませんので、音漏れなどを気にする必要もないのです。しかし、しいて言えば、3つのことに注意をする必要があります。
ルームのサイズ
2021年2月13日時点では、ルームの最大人数は5000人に限定されています。従って、参加したいルームがあっても、入れなくなってしまうことがあるので、参加したいと思ったら枠が埋まらないうちに参加することが必要です。しかし、5000人の枠といっても恒常的なものではありません。途中で退出する方もおられると思います。従って、何度も参加リクエストをすれば誰かの退出のタイミングで入ることができる場合がありますので、どうしても参加したい場合は、あきらめずにトライしてみてください。
積極的な参加
このSNSをより楽しむためには、積極的に手をあげて、モデレータに質問をする機会を得ることを狙っていくことをお勧めします。有名人と直接お話しできるチャンスですし、顔を合わせるわけではないので緊張も少ないのではないでしょうか。
また、質問を考えることで、より話の内容を深く聞くことができると思います。
モデレータになった際の配慮
では、実際にモデレータに指名頂き、スピーカーとなった場合は、どのようにすべきでしょうか。せっかくの機会ですので、モデレータに積極的に質問をしてもらえたらと思います。但し、他のオーディエンスもあなたの質問について注目しています。その点について留意し、可能な限り簡潔に質問事項をまとめることが大切だと思います。
モデレータの役割
では、モデレータの役割とは何でしょうか。ラジオ番組で言うところの制作者とスピーカーを兼ねたものです。その役割を確認していきましょう。
ルームの作成
制作者がルームを運営するためには、テーマ選定、共同モデレータ募集、モデレータの日程調整、告知が必要となります。
テーマ選定のフェイズでは、どんなテーマでセッションを行うかを検討するということです。ルームの内容は60文字以内という制約があるため、短い文章の中で人を引き付ける必要があります。
しかし、有名な方が参加していればそれだけを目安に来てくれるかもしれません。従って、共同モデレータの募集も大切です。そのためには必ず来てほしい共同モデレータの日程調整は不可欠となります。
こうして調整ができても、きちんと周知できていなければ参加してくれる人は限られます。従って、SNSなどを利用して、きっちり告知しておくべきでしょう。
スピーカー
スピーカーとしては、必要に応じて他のモデレーターとのセッションを行いつつ、オーディエンスの質問に対応するなど、ファシリテーションを行う必要があります。時折モデレーターを増やしながらルームのオーディエンスを飽きさせない工夫が必要です。
また、特に、留意すべき点は、スピーカーとしては音声が外部に漏れてしまうので、環境面での配慮が必要であることです。例えば、あるルームでは、モデレーターがミュートすることなく寝落ちしてしまい、ルームに長時間にわたっていびきが響き渡ったという悲劇(喜劇?)が起こったようです。
先ほど聞いていたルームではこれを逆手に取った?形の一幕がありました。海老蔵さんは「息子の勸玄君はゲームして隣で寝てるよー」といっていたのですが、勸玄君は「まだ起きてるよ~」と応えるといった形のやり取りがあり、オーディエンスは思わぬ形で海老蔵さんのプライベートに触れることができたのです。
ライブ感のあるSNSならではの一幕ですよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
Clubhouseでは、Zoomと異なり、顔を出したり音を気にしたりといった気遣いがないところが受けていると考えられます。また、すぐさまビジネスに直接繋げていくことは難しいかもしれませんが、ゆるいつながりを作るといった仲間集めに向いているのではないかと思います。個人的には、他の都道府県(特に関東地区)の中小企業診断士の話を聞くことは少ないので、非常に勉強になりました。
今回の記事では、Clubhouseの基本を説明させて頂きましたが、読むより体験することが大切だと思いますので、是非とも一度体感ください。このSNSがいつまで勢いを保っていけるのか、これからもClubhouseに注目していきたいと思います。
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