【匠取材シリーズ Vol.1】小野副理事長インタビュー

【匠取材シリーズ Vol.1】
小野副理事長インタビュー

小野副理事長(大阪府中小企業診断協会)の事務所にお邪魔してきました!


 我々SANは、2018年に中小企業診断士を取得したメンバーで構成されています。資格を取得したものの、何を目指して進むべきかが曖昧で、実際にそれがわからないまま診断士としての活動を辞めてしまったり、登録更新が出来ずに終わってしまう方が、周りに多いという現実を実感しております。そのような状況で診断士として活動を行う上で、経験豊富な方の生の声を聞くことが重要ではないか、ということで、先日、大阪府中小企業診断士協会副理事長の小野先生の事務所へ押しかけてきました。
 突然のお願いに関わらず快諾いただき、お菓子でおもてなしいただくなど、気さくで、かつ新人の診断士のこともきちんと気にかけてくださっている小野先生。そんな小野先生のお仕事のことから、診断協会の今後のことまで多岐にわたるお話を今回伺ってまいりましたので、その内容を、全3回に分けてご紹介させていただきます。

小野 知己|中小企業診断士
おの ともみ

 神戸大学経済学部卒業。サラリーマンを経て、現在は、中堅中小企業の「経営品質の向上(ワクワクする企業創り)」を支援するコンサルタント会社、イーエムイーコンサルタンツ株式会社の代表取締役。
(イーエムイーコンサルタンツ㈱HPはコチラhttps://www.emejp.com/


 

―早速ですが、小野先生は大阪府中小企業診断協会(以下「協会」)ではどのような活動を行っているのでしょうか。

 そうですね、まず協会活動自体は、私は13年ほどになります。しばらく協会活動は離れていたのですが、風谷理事長からのお誘いもあり、5年ほど前から副理事長を担当しています。
 主な活動としては、診断士の研究会や交流会などのお世話になります。その他にも新規事業のプロジェクト運営、例えば企業内診断士のプロボノ活動のサポートなども行ってます。 
 また、研修委員会での活動として、毎年、海外研修も行っており、今年は、沖縄協会と合同でベトナムに行く予定です。海外研修の良いところは、何と言っても言葉が通じないところです。言葉が通じないところで、マネジメントの現場を見ることができる。これは、マネジメントの本質を理解することに役立ちます。

―ありがとうございます。大阪には、協会の他に、大阪中小企業診断士会(以下「士会」)がありますが、こちらは別組織なのですね。

 はい、士会はお仕事につながるような活動を主に行っています。機能としてはコンサルティング業務、シンクタンク業務の2つです。一方協会は、会員サービスの提供と活躍の機会を提供しています。

―なるほど。それでは、小野先生の独立前のご経歴について教えていただけますか。 

 神戸大学経済学部を卒業後、サントリー株式会社へ入社し、3つの支店で勤務をし、すべて営業を担当していました。営業時代は、「営業はコンサルタントである」と、ずっと思って仕事をしていました。「お客様から選ばれるには?」「このお店はなぜお客様から選ばれているのだろう?」というようなことを常に考えながら仕事をしているうちに、経営の支援をしたいと思うようになり、コンサルティング会社へ転職をしました。  

 転職先は当時、コンサルティング会社の中でも3本の指に入る有名な会社でした。そこでは、営業時代にいかにお客様の本音がわかっていなかった、ということに気づかされ非常に勉強になりました。

 ただ、前例主義のクライアントが多く、前職サントリーの「やってみなはれ」の精神との文化の違いに戸惑いを感じ、再度転職を決意しました。
 その次は、社長直轄のポジションで仕事ができる会社へ就職し、経営企画室、社長室といった内容の仕事をさせていただきました。社長ともざっくばらんに話をすることで、経営者の考えに触れることができたことはとても貴重な経験でしたね。
 具体的な経験でいいますと、その会社の評価制度では、直近の成績が悪かったとしても、過去の実績や会社への貢献、社員の家庭環境なども考慮し評価を行っていました。制度や運用における経営者の想いの奥深さを、評価制度を通じて知ることができました。その会社では4年ほど働き、その後独立しました。はじめは個人事業を立ち上げ、5年後に有限会社化し、更に2年後の2013年にはイーエムイーコンサルタンツ株式会社(以下、EME)を立ち上げました。

―色々とご経験された上での独立だったのですね。独立は、計画通り進められたのでしょうか。 

 概ね計画通りです。ただ、うまく行っている部分もあれば、そうでない部分もありますね。私は、25年分のライフプランを立てています。

 内容としては仕事はもちろん、プライベートに関しても含んでいます。プライベートも同時に大切にすべきこととして考えているからです。
 仕事面では、個人事業を創業し、有限会社から株式会社へと、徐々に手を広げながら会社形態を変えていく計画を当時たてており、具体的な年数も決めていました。少し遅れている部分もありますが、ほぼほぼ達成していると思っています。
 皆さんにもぜひ、ライフプランを立ててみることをお勧めします。そうすることで、これから何をしたいのか、そのためにいつまでに何をしなければいけないのか、が具体的に見えてくるはずです。「何となく」ではなく、それが具体的にわかると言う事が大切だと思っています。


 

インタビュアーあとがき

 第1回は、小野副理事長に関するお話を中心にお届けさせていただきました。診断士協会の要職に就かれている方がどのような人でどのような考えをされているかは、あまり知る機会がないことかと思います。私達も実際お話をお聞きし、自身のキャリアをきっちりとデザインし、それを着実に実現されておられる、その計画性に驚かされました。まずは、自分のキャリアのPDCAを回すことに挑戦したいと思います。皆さんにとっても、なにか気づきのヒントになれば幸いです。

 次回は、小野先生の個人のお仕事についてお届けする予定です。ご期待ください!

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社会をパッと明るく” 
SANインタビューチーム

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