こんにちは。企業に勤めながら新規事業開発&社外起業を目指すnob.と申します。
主に起業や新規事業に関するカテゴリーでブログを書かせて頂いています。
今回は、起業に際して混乱しがちな
「スタートアップ型事業とスモールビジネス型事業 について考える」というお題でお話させて頂きたいと思います。
お付き合いください。
「自分のしたいビジネスが、スタートアップかスモールビジネスかって、考えてますか?」
先日、シリコンバレー駐在経験豊富な上司から、起業構想について上記のようなコメントをもらいました。
コメントはこう続きます。
「自分のしたいビジネスが、スタートアップ型かスモールビジネス型かって、考えてますか?
目指すところがスタートアップなのか・スモールビジネスなのか、それによって戦略が変わるからちゃんと見極めないとね。
例えば、スポンサーを説得するにしても、スタートアップが投資家などから投資を受ける時に作る『ビジネスプラン』を作るべきなのか、銀行からスモールビジネスが融資を受ける時に作る『事業計画書』なのか。準備する事もちがってくるからね。」
ううむ・・・。
なるほどですね。
以上に対する脳内翻訳としては。
つまりは、起業に際しては
・スタートアップ型
・スモールビジネス型
というざっくりした方向性を考える必要があって。
それぞれどちらを目指すかによって
・戦略として目指すところがちがう。
↓
・故に資金調達のために説得すべき相手が違う。
↓
・故に、準備するビジネスプランor事業計画書の建付けも違うので、ちゃんと方向性考えて動いてよね。
という事をいわれたんだろうな。
※「スモールビジネス」と言うと、なんだかネガティブなイメージを持たれるかもしれませんが、便宜上の呼称であって全くネガティブなものではありません☆
と、いうことは起業しよう!となった時に、
「自分が目指すところがスタートアップ型なのか・スモールビジネス型なのか」
という事をある程度考える必要がありそうですよね。
では、そもそもこの2つの違いって何なのでしょうか。
一緒に整理してみましょう!
スタートアップ型とスモールビジネス型
整理してみましょう! と言ったものの、「スタートアップ」という言葉にに明確な定義はありません。
しかしながら「start up」という言葉からもわかる様に、急成長するビジネスモデルを前提としている事・より大きな市場を狙っているという事は確かです。
一方、「スモールビジネス」という概念に近いのは日本の「中小企業」なのかなと思っています。勿論、これらは完全に一致しているわけではありませんので注意は必要です。
以上を踏まえたうえで、
一般的に「スタートアップ」「スモールビジネス」について以下のような点が挙げられるのかなと思います。
①プロダクト
スタートアップは今までの市場に存在しなかったような、新規性のある(=イノベーティブな)アイデア・プロダクトを扱います。
スモールビジネスは、スタートアップと比較するとビジネスモデルが確立さている分野のプロダクトを扱います。
言い換えると、
スタートアップは未だ顕在化していない課題で且つ、多数の顧客にあてはまるものについて、新技術や新規的なアイデアで解決することに注目したビジネスです。
スモールビジネスはある程度顕在化しているものの、未だ解決してもらえていないニッチな顧客ニーズに着目し、差別化を重視したビジネスと考えます。
②成長のスピード
スタートアップは、早い成長を目指します。
スタートアップに投資するVC(ベンチャー・キャピタル)などは、リスクに見合う高いキャピタルゲインを期待しています。
なぜならば、銀行が行う融資は貸した分返済してもらう事が前提となっている一方で、 VCが行う投資は出資した金額に対する保証はありません(極端に言えば購入した株式が紙屑になる可能性もあります)。
その分、株式の値上がりに対してシビアになります。 基本的には、市場平均よりも高い成長率が求められるでしょう。
一方、スモールビジネスは成長を視野に入れるものの、着実に利益を上げられることを優先しながら事業を拡大していきます。
③市場の大きさ
繰り返しになりますが、スタートアップは急速な成長を目指します。そのためには、狙う市場はある程度大きい必要があります。
スモールビジネスは、コンスタントな利益を得られる差別化戦略をとるため、どちらかといえば小さな市場(ニッチな市場)を選好し最適化する事を優先するでしょう。
④利益に対する考え方
VCは安く株式を買って高く売ることを期待しますので、スタートアップの事業の始まり段階では、必ずしも利益を生んでいることを求められません。それ以上に、安く株式を買い求めて大きく「スケールする」ことを期待しているのです。
一方、スモールビジネスはコンスタントに毎年黒字を目差すことを重視する傾向にあります。
いかがでしょうか。
総じて、スタートアップ型は新しい市場を開拓するために「まだ顕在化していない顧客課題」を紐解く必要があり、それが実証されていない分リスクが高い or 実証プロセスに資金がかかる印象です。
一方、スモールビジネス型はニッチな戦略を取ながら差別化を図り、堅実に事業拡大をしていく必要がありますね。
こういった視点で、起業家目線に立って世の中のビジネスはどちらの型に近いのか、考えて見られても面白いのではないでしょうか。
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nob.|中小企業診断士
大手物流企業勤務。総務・労務・教育・採用の人事関連をひととおり経験。並行して物流企画・オペレーション構築をPJチーム的に担当。直近数年は経営数値管理が生業。2児の母。寝かしつけと共に寝落ちする毎日。AM3時からがハッピーアワー。
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