先週の3月13日・14日、スキルアップ研修の講師を務めさせていただきました。
今年初めからコンテンツの準備をし、自分にできることはやり切れたと満足しています。
しかしこれは完全にプロダクトアウトの考え方で、もう少しマーケットインでコンテンツを練る必要があったと感じています。実際受講された方からの感想として、役に立ったというものもあれば手厳しいものもありました。
プロダクトアウトとマーケットイン
プロダクトアウトとは、生産者が作れるものを基準に商品開発を行うことをいい、マーケットインとは、顧客の意見・ニーズを汲みとり商品開発を行うことをいいます。
良いものを作れば売れる時代はプロダクトアウトが主流でしたが、顧客のニーズが多様化する現代ではマーケットインが主流である風潮があります。
プロ=マーケットイン
過去にプロとは何か、アマチュアとは何かを考えたことがあります。
その時は次のように結論付けました。
・プロとは相手の期待する(または上回る)成果を残すこと
・アマチュアとは自身の求める結果を追求すること
この関係からいくと、プロダクトアウトはアマチュアであり、マーケットインはプロであるということが言えます。
私の提供したコンテンツは所詮アマチュアであり、皆さんを満足させることはできなかった。手厳しい言葉があるのも当然でしょう。
プロダクトアウトでプロになるには
プロとしてのコンテンツを提供するためにはマーケットインである必要があるのでしょうか?
私はそうは思いません。プロダクトアウトでも次の条件のいずれかが成立するとき、プロであると考えています。
1)その分野のリーダーであること
その道の第一人者が講演を行う時、聴講者のニーズを考慮してコンテンツを作ることはないでしょう。自身の経験や研究結果を語ることで、その場が成立します。それは講演者の提供するものと聴講者のニーズが一致しているからにほかなりません。
2)一定数のファンを獲得していること
現在行われている選抜高校野球、そこでプレイしている高校球児たちのほとんどが、勝ちたい、プロになりたいなど自身の目標を達成するためにプレイしているのではないでしょうか。それでも多くの観客が球場に足を運び、テレビ中継が行われ注目度の高いコンテンツとして成立しています。これは一生懸命に頑張る彼らを応援したいというファンが一定数存在するからと考えられます。
プロ中のプロ
では、これら条件を両方満たす場合を考えてみましょう。
2019年に引退したイチロー選手、個人の結果を追い求める(プロダクトアウト)プレイスタイルが周囲から批判されることもありましたが、彼がヒットを放つたびに世間から注目を集めました。そして国内外にファンが多いのはもちろんのこと、イチロー選手に憧れているMLB選手も多くおり、まさにイチロー選手はプロダクトアウトを極めた「プロ中のプロ」と言えるのではないでしょうか。
プロダクトアウトの成功事例として、アップル社を取り上げられることがあります。
アップル社は斬新な商品を生み出すリーダー的存在であり、商品発売となれば量販店に行列ができるほどのファンを獲得しています。先ほどの2つの条件を満たしており、ライバル企業から常に追いかけられる存在であるアップル社もまた、「プロ中のプロ」と言えます。
このようにその分野のリーダーであり一定数のファンを獲得することができれば、プロ中のプロだということになります。
現在の私は特定の分野においてリーダーでもなければ一定数ファンを獲得しているわけでもありません。
まずはマーケットインで顧客のニーズをとらえたコンテンツを提供し、いずれはプロダクトアウトでプロと言われる存在になろうと思います。
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執筆者
山本 篤司|中小企業診断士
Yamamoto Atsushi
要件定義からテストまで、全行程をこなすIT系エンジニア。お客様からは、問題意識の高い技術者と評価を得ている。
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