「デザイン思考」と「中小企業診断士」の関わり vol.7

「デザイン思考」による差別化を目指して

 こんにちは、ヤマジュンです。ブログ8周目突入です。2021年も、はや2月。コロナの影響もいまだ落ち着かないですが、ワクチン開発のニュースも出て少しづつ前に進んでいると感じます。新たに診断士に合格された方から、実務補習の話題が出たり、新しい診断士の方もどんどん増えているんだなと、私自身も気を引き締めて診断士活動を考えていかなければ、と思っています。では、私の個人的なテーマである、「デザイン思考と中小企業診断士」について今回も執筆していきたいと思います。今回と次回で、このテーマは完結となります。

 さて、毎回のおさらいです。デザイン思考の概念として、 『デザイン思考の5段階』という思考モデル があることを、これまで述べました。それは下記のとおりです。頭に染みついてきましたね(笑)。

(1) 共感 (Empathise) – ユーザーの行動を理解し、寄り添い、何が問題なのかを見つける
(2) 定義 (Define) – ユーザーのニーズや問題点、みずからが考えることをはっきりさせる
(3) 概念化 (Ideate) – 仮説を立て、新しい解決方法となるアイデアを生み出す
(4) 試作 (Prototype) – 問題に取組み始める
(5) テスト (Test) – 検証こそが解決方法

引用元:「デザイン思考」とは?AppleやGoogleも採用している話題のアプローチ方法をわかりやすく解説

 この思考モデルからの結論は、中小企業診断士は既に、

ユーザーやクライアントへの診断業務に、
この思考プロセスを使っているということ

 です。診断士の試験勉強や活動を通じて、実はデザイン思考が染みついているんだということです。そして、ただ表面上ではなく、

他の診断士と差別化をするために、深く理解をする

 ことが大切だと述べさせていただきました。今回はいよいよ最後の「 (5) テスト (Test)」を深堀りしていきましょう!

【今日のテーマ】”デザイン思考”を深堀して診断士としての差別化を目指す(5)テスト


 (5) テスト、定義では、テスト (Test) – 検証こそが解決方法、となっています。

(5) テスト (Test)

 試作品を市場に出して検証を行いましょう。ユーザーからのフィードバックをもとに適宜改善を行っていきます。洗い出したユーザーニーズが正しかったか、製品が洗い出したニーズにそぐうものになっているかをよく考えましょう。フィードバックを得たら、必要に応じて1~5の手順を素早く繰り返していきます。

引用元:「デザイン思考」とは?AppleやGoogleも採用している話題のアプローチ方法をわかりやすく解説

 これまで同様これを診断士的に考えるとどうでしょうか?置きなおして考えてみましょう。

(5) テスト (Test)
改善アイデア・試作製品を経営実行、マーケットに出して検証を行いましょう。ユーザーからのフィードバックをもとに適宜改善を行っていきます。洗い出したユーザーニーズが正しかったか、製品が洗い出したニーズにそぐうものになっているかをよく考えましょう。フィードバックを得たら、必要に応じて1~5の手順を素早く繰り返していきます。

これまでの診断士的解釈 は以下となります。

(1)共感 (Empathise)-診断士バージョン
 まず、顧問先の社長の考えを理解し、どのようにしていきたいかという方向性を探ります。なぜそのドメイン(事業領域)に進もうとしているのか、そこでの事業展開が成功した先にはどのような可能性があるのかを想像します。ここで注意したいのは、「社長第一主義」と「社長に共感する」というのは全く別物であるということです。社長が語る言葉を鵜呑みにするのではなく、自分が本当に社長の気持ちになった時、どんな感情を抱いていて思考するのか、そこまで徹底的になりきることが大切です

(2) 定義 ( Define ) -診断士バージョン
 多くの場合、顧問先の社長は自分が求めている今後の方向性に対する想いを理解していないことが多いです。つまり、「売上・利益をあげたい」という表面的な想いを聞いて終わるのではなく、その先の「社会に役立てるサービスを提供or従業員満足を優先した経営をしたいor新規領域に進出して名前を世に広めたいなど…」という潜在的な想いを探り、最適解を考え抜くのがここでいう定義です。定義は、これからの概念化の下地となるので、慎重に決めていきましょう。

(3) 概念化 (Ideate) -診断士バージョン
 顧問先の社長が実現したいことを定義できたら、それを解決するためのアイデアを出していきます。このとき、ひとつの問題に対してチームで意見を出し合っていくブレインストーミングなどの手法が有効です。たとえば前述の今後の経営戦略の例でも、「新規領域に進出して名前を世に広めたいなど」というニーズを満たすには、
◎既存の商品の強みはなにか、それを分析しコストの少ない領域を探る
◎新たなブランドを作成するのか、どういったブランドイメージを想起させたいか
など、いろんなアイデアが考えられます。
(4) 試作 (Prototype) -診断士バージョン
  意見を出し合ってアイデアが固まったら、今度は経営戦略に基づいた製品・サービスの試作品を作る段階です。このときは固まったアイデアをもとに、とにかく試作品を完成させることだけを目指しましょう。アイデアというのは実際に形にしてみることで新たな問題点が浮かんでくるものなので、「とりあえず形にする」ということがとても大事なのです。

 (5)テスト、です。最終であり、最も大事なプロセスだと感じます。「共感」では、まず顧客先の社長になりきる。「定義」では潜在的な想いを考え抜く、という流れでした。その上で「概念化」「試作」にて、それらを実現するためのアイデアをチームでアイデアを出し合う。そのアイデアを素早く固める、とりあえず形にする。「テスト」としてそれを実行して、フィードバックを得る。これに改善を加え一連の流れを素早く繰り返すことが、診断士版のデザイン思考、というのが各回で深堀した結果となります。

 当たり前のこと、ですよねなんか(笑)。いわれてみればそれがデザイン思考なのか?もっとハッとするアイデアを出せるようになるのがデザイン思考なんじゃないか、とも思ったりします。

テスト=実行することの大切さ

 全体のまとめにも言及したいのですが、今回はテスト、実行することの大切さについて考えてみたいと思います。

冒頭にも述べましたが、私も2年前に実務補習を経験しました。その時の先生に強く教えていただいたことがあります。それは、

・あなたが行う提案は、次の日からすぐ着手出来る提案になっているか

 改めて、今回デザイン思考を考えて深堀して、言われていることは同じなんだと痛感しています。考え抜いた先にすぐに実行できるような内容なのかどうか。いくら素晴らしい改善提案でも、実行されなければ意味がない。こんなことは誰が考えても当たり前のことですよね。でもいざとなるとそれが出来ていない。分析麻痺症候群、という言葉を、診断士を学習された方は覚えておられるかと思います。SWOT分析をして、いくら精緻なデータを並べたところで、それに満足しているだけでは何の意味もないが、分析することが目的化してしまうことがあり得るということです。じゃあなぜ、そうなってしまうのか。その理由を深く考えることが差別化の鍵だと思います。皆さんはどんな理由が思いつくでしょうか?

めんどくさい。知識を披露出来ればいい。否定されるのが怖い。説明する自信がない。

 私が考えたところではこのような理由ではないでしょうか?頭で考えても、結局は体が動かない。心でブレーキがかかってしまっている。前回の記事で、次のように述べました。「形にする実行力と、新たに起こる問題点に対するトライ&エラーを繰り返せる精神力。これを持っている人も、活躍している人なんだと思います。」今回も同じような話で、鋼のメンタルが診断士的デザイン思考において、1番と言っていいほど、重要な要素であると思います。

デザイン思考は魔法のような思考法ではない。

 今回は、テストという観点で、考えるべきところをお伝えいたしました。これでデザイン思考を一通り診断士的に置きなおしてみることが完了しました。

今までを統合して思ったのは、デザイン思考というものは、魔法のようなアイデアでも天才的なひらめきでもないということです。デザインという言葉からはかけ離れて、泥臭く、いわば精神論に近い行動パターンともいえます。

 それと同時に、非常に重要な要素が詰まった思考法であるともいえます。デザイン思考のサイクルをきちんと回せている診断士の方は周りにいらっしゃるでしょうか?診断士の方に限らず、スポーツ選手や経営者でも成功している方は、きちんとこれらの思考法を忠実に実行出来る人ではないでしょうか?

次回は、デザイン思考のまとめ、です。デザイン思考を診断士の差別化として役立てよう!をテーマに執筆してきました。どう差別化出来るか、は各記事でところどころに出てきたかと思います。ただ今回全てを通して、改めて考えることで、より具体的な差別化の道筋を見つけることが出来ました。これらを皆さんにシェアする形でまとめたいと思いますので、乞うご期待ください!


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執筆者

ヤマジュン|中小企業診断士・ウェブ解析士
製造業にて管理会計や標準原価計算ベースの原価管理、連結会計による海外子会社管理などに取り組む。会計、システムの本当の意味での活用方法を、日々試行錯誤。デザイン、WEBマーケティングに関しても興味があり、スキル向上に励む毎日。



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